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芸術の分野では、よく話題に上がるテーマの一つだと思います。
“10年に1人の天才”とは。
「〇〇年に一度の天才」という言い方はメディアの常套句ですが、果たしてそれを真面目に考察した場合に導き出せるものなのか。という未知の領域に向き合ってみたいと思います。今回は邦楽に限って(洋楽編をやるかどうかはわかりませんけどネ)。それではどうぞ。
(((普段はこんな投稿をしています❗️)))
【導入 : 私の”選出基準”】
まずは、私の選出基準を簡単に話します。以下の3つ。
① 作詞・作曲・編曲の全てが国内最高水準であること
② 楽曲提供やプロデュースなど、他者の活躍にも寄与していること
③ 現代にまで大きく影響が及んでいること
④ 時代を象徴し、カルチャー全体に大きく影響を与えていること
全てを満たす必要はないですが、選出するアーティストのほとんどはこれらを満たしていることが多いです。
【 1970年代 】
70年代は、地味に非常に層が厚いです。”ニューミュージック”が象徴的な、ポップスにフォークにロック、さらには演歌も歌謡曲も健在、さらにはフュージョンまで広く存在しています。それも、その多くが全盛期。誰もが名を知る邦楽界の重鎮たちは、この時期に登場した者が非常に多いです。桑田佳祐、松任谷由実、矢沢永吉、井上陽水、山下達郎、中島みゆき、小田和正………..

そこで、私がその中で選出したのが細野晴臣。
70年代を俯瞰的に見たときに、 はっぴいえんど(1970年デビュー)からYMO(1978年デビュー)まで、全ジャンルにトップレベルの活躍をし続けてきた、まさに無くては考えられない存在です。その間にも、ティン・パン・アレー(キャラメル・ママ)によるユーミンなどのレコーディングや、大貫妙子や井上陽水などトップアーティストのベース演奏による貢献、自身でも”トロピカル3部作”や『HOSONO HOUSE』など現代にまで影響を与える重要作を残しています。また80年代に入ると、安田成美「風の谷のナウシカ」や松田聖子「天国のキッス」、山下久美子「赤道小町ドキッ」やハイスクールララバイ「イモ欽トリオ」など、楽曲提供者としても高いセールスを上げました。演奏者としてもプロデューサーとしてもシンガーソングライターとしても、ロックからポップスからフォークからテクノまで、ここまで邦楽に貢献してきた人間はいないと思います。彼を天才と呼ばずにどう形容しましょうか。
【 1980年代 】
80年代は、70年代にデビューした邦楽界のトップアーティストたちが、全盛期を迎える時期です。大滝詠一も山下達郎もその芽を開かせ、歌謡では松田聖子や中森明菜などアイドルの全盛、作曲家やプロデューサーも飽和状態でまさに黄金期と言えます。

現代的な視点から見て、80年代に最も象徴的な天才といえば、山下達郎が浮かびました。
山下達郎は、「クリスマス・イブ」や「RIDE ON TIME」、アルバム『FOR YOU』などシンガーソングライターとしても目まぐるしい活躍を遂げ、竹内まりやのアレンジャーとしても数々の名曲を支え、90年代に入ってからはKinKi Kids「硝子の少年」など作曲家としても活躍、まさに邦楽を包括的に支え大いに貢献してきた重鎮と言えます。彼が海外からもたらしたリズムやサウンドプロダクション、さらには音楽に対するそのストイックな姿勢こそが、高水準の邦楽を形成する要として寄与していたことでしょう。明らかに、日本の音楽の質を上げていました。全ての領域において高すぎるレベルを持っていることは、まず私の選出の基準です。その点において、山下達郎はあまりに秀でていると言えるのです。
もしくは、年代を分けるのが難しくて選出に悩みましたが、桑田佳祐も挙げられるべきだと思います。彼はわかりやすく天才ですが、まだまだ彼の本当の才能のエグさは世間に理解されていないと思っています。
【 1990年代 】
90年代は、それこそ層がこの上なく厚い、ありえない黄金期です。サザンの全盛期をはじめ、ミスチル、スピッツ、B’z、GLAYなどのバンド、安室奈美恵、SPEED、モー娘、SMAPなどのアイドル、奥田民生、椎名林檎、宇多田ヒカルなどのシンガーソングライター、加えて小室哲哉、織田哲郎、小林武史、つんくなどのプロデューサーまで。さらには、フィッシュマンズやミッシェル、ブランキーやサニーデイなどのオルタナ勢も物凄いです。J-POPは、二度とこの時期を超えられないでしょうね。

非常に悩みましたが、天才と言ってパッと浮かんだ人物はスピッツの草野マサムネでした。
宗教や哲学とも言ってしまえる、独自の世界観の中で独特な語法を駆使し表現するその作詞センスは、この世の誰も真似することができないでしょう。死生観の中にあるエロスや極致のラブソングは、日本人特有の共感覚を投影します。非常に映像的で、観念的。
加えて、邦楽界きってのメロディーメイカーでもあります。無数のメロディーパターンを産み出すため、似てる曲が少ないのですが、でもスピッツらしさというものも常に包含しているのが凄いところです。詞もメロもサウンドも、言葉にできない良さがあるのです。それでいて、「愛のしるし」(PUFFY)などの提供曲、自身でも大量のヒット曲を放っているのが凄い。大衆にも、評論にも抜群にウケる、そのバランス力もたいしたものです。
【 2000年代 】
2000年代は、嵐やEXILEなどのジャニーズ全盛、またJ-POPも非常にメロディックなものに溢れ、HIPHOPなどラップシーンもJ-POPと接続、カラオケヒッツに載るような明るい音楽に溢れました。ドラマのテーマソングなどタイアップの強さは健在で、BUMP OF CHICKENやアジカンなどロキノン系および邦ロックの勢いは現代にまで及びます。ロックとHIPHOP、対立構図にある両者がJ-POPシーンど真ん中で同等にヒットチャートを賑わせはじめた年代でもあります。

私は、00年代に象徴的な天才、宇多田ヒカルを選出しました。天才といえばの代名詞みたいな人ですよね。
90年代に弱冠16歳にしてファーストアルバム『First Love』が、売上歴代 1位の成果を収めました。「Automatic」も「First Love」も15歳の時に作詞作曲歌唱と全般的に自身で制作、それだけで天才以外の何者でもありません。本場から、本格派のR&Bを持ち込み、J-POP秩序の枠組みの中で独自に解釈し、新たに構築。完全に新しい、新時代のニューボーンだったわけです。
00年代に入ってからも次々とヒット曲やヒットアルバムを放ち続け、編曲を覚えはじめたのも十代。我々には理解が及ばない、頭の中にある壮大で難解なテーマを、彼女は自身の手で言語化し、可聴化することができるのです。若い頃も現在も、一度も揺らぐことなく天才を続けてこれているのは、本物の証拠です。
実はBUMPの藤原基央とかなり悩みました。が、私自身ロックよりもポップスに少し高い評価を置いているため、そんな基準で今回は宇多田ヒカルを選出させていただきました。
【 2010年代 】
2010年代は、嵐やAKB48などアイドルシーンがJ-POPを席巻、そんなイメージがかなり強い時代です。しかしその裏では、シティポップリバイバルやネオソウルシーンの台頭、オルタナ勢の活躍、邦ロックバンドの隆盛など、現代における影響を伺えるシーンが芽生える土壌が広く育っていました。インターネットも人々の手元に完全に普及していき、YouTubeや TikTokをはじめとした動画サービスが与えた影響はとてつもないものがあります。

私は中でも、プロデューサーの中田ヤスタカを選出したいです。邦楽の全時代を見ても、細野晴臣と中田ヤスタカは必ず”天才”に選ばれるべきだと思うのです(主観)。
まず、Perfumeときゃりーぱみゅぱみゅの全曲を、作詞・作曲・編曲の全てこなしていることがエグいです。そしてその全てが世界トップレベルのもの。メロディーメーカーであり、コンセプトを”生み出す”ことのできる名作詞家であり、アレンジャーとしてもプロ中のプロ中のプロ。原宿カルチャーおよびKawaii文化、若者の流行語など、キャッチーなフレーズやタイトルを見事に創出し続けてきた。でもって、影響元をうかがわせるオタク的な瞬間もあったりして、しかし決して前にはグイグイ出てこない、音楽プロデューサーとして百点満点の人です。自身のユニット、CAPSULEにおいてもかなりのカタログを残しています。
【 2020年代 】
そして、現代。「ドパガキ」なんてよく言われますが、TikTokなどショート動画の影響があまりに大きく、速く短く刺激の強い、よりキャッチーな楽曲が求められる時代になりました。また、アニメのタイアップなども過去にも増して強くなっています。YOASOBI、ミセス、藤井風、King Gnu、Official髭男dismなど、しっかりと天才に溢れています。

私が現代において選出したいのは、米津玄師。ボカロPのハチ時代で天下を取り、そこから「アイネクライネ」「LOSER」「ピースサイン」と2010年代を席巻し続けてきたにもかかわらず、2018年の「Lemon」からが真の全盛期。以降、とんでもなくデカいタイアップの全てを淡々とこなしていき、2025年の「IRIS OUT」にてまたも時代を制しました。畑が変わっても変わらずずっと全盛期で、さらに時代に合わせて音楽性も変化し続けている。器用でセンスに溢れた、凄いアーティストです。
また、「パプリカ」や「打上花火」、「まちがいさがし」など提供曲の当たり方も凄いのです。ユーミンしかり桑田佳祐しかり山下達郎しかり細野晴臣しかり、楽曲提供でも活躍できるアーティストが、真の一流アーティストだと思うのです。
以上です。1人に限って選んだので、正直同レベルの天才が大量に漏れてしまいました。仕方ない、、
本日もご愛読ありがとうございました!それではまた(╹◡╹)





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