HIROSEのミュージックバーへようこそ。こちらのブログでは、音楽を中心としたさまざまな情報を気まぐれに発信しています。
本日は、シティポップの必聴盤についての紹介です。これまでも幾度となくこの類の紹介は行ってきたのですが、今回はそれをレベル別に分けて行いたいと思います。要は、
この順で聴いていけば間違いないよ
というものです。アルバムの聴く順に正解も間違いもないですが、それをあえて示していこうと思います。それほど、シティポップに関しては間違いのない見識を持っている自信があるので、ぜひ初学者の皆様はこの記事を頼りに、導かれてください。
それではどうぞ。
【前提】
今回は、最初の必聴アルバム5枚で、5通りのシティポップのタイプを示します。全て聴いた上で、気に入ったアルバムがあれば矢印の順に追っていってください。
① 歌謡的シティポップ
② ポップス的シティポップ(主に夏や海がテーマ)
③ 70年代ニューミュージック的シティポップ
④ 夜の都会がテーマのシティポップ
⑤ シンセ型シティポップ
【必聴アルバム ★☆☆ 5枚】
とりあえず、まず初めに押さえておくべき5枚の紹介です。まずはこれらをお聴きください。あえて、タイプの違う5枚を置いてみました。
① 『A LONG VACATION』 / 大滝詠一 (1981)

邦楽屈指のマスターピース。シティポップどころか、邦楽ポップスを掴むならまずコレです。「君は天然色」や「カナリア諸島にて」、「さらばシベリア鉄道」などの有名曲に加えて、しっとりとした「雨のウェンズデイ」や歌詞の沁みる「恋するカレン」など、必聴中の必聴盤です。
▶ このアルバムが好きなら⑥へ
② 『FOR YOU』 / 山下達郎 (1982)

以前書いた、「シティポップ名盤ランキング」の記事において1位に置かせていただいた大名盤。シティポップの金字塔で、超高校級に洗練された、極上のポップスを堪能できます。「SPARKLE」や「LOVELAND, ISLAND」など。サブスクにないのが残念ですが、CDを買ってでも手に入れる価値のある作品です。
▶ このアルバムが好きなら⑦へ
③ 『SUNSHOWER』 / 大貫妙子 (1977)

70年代ニューミュージックの集大成であり、邦楽ポップス随一の怪物アルバムです。当時の最高峰のスタジオミュージシャンやアレンジャーがこぞって集結した、間違いなく70年代イチの完成度を誇る不朽の名作です。各楽器が主役とも言える、テクニカルなバンドサウンドが好みの方はぜひ。超オシャレです。名曲「都会」など。
▶ このアルバムが好きなら⑧・⑨へ
④『AFTER 5 CLASH』 / 角松敏生 (1984)

天才シンガーソングライター/音楽プロデューサーの角松敏生の最高傑作と名高い一枚。とにかくファンキーでクール。夜の都会をテーマにした作品の中では、最も完成度の高いアルバムだとも思います。シティポップの「夜」や「都会」の部分を堪能するなら、まずはコレでしょうね。こちらもサブスクにないのが難点。
▶ このアルバムが好きなら⑩へ
⑤『ADVENTURE』 / 菊池桃子 (1986)

入門盤としてはほとんど挙げられない本作ですが、後期のシンセ型シティポップとして、林哲司によるプロデュースアルバムを挙げないわけにはいきませんでした。むしろ、現代においてシティポップと言えば、このような質感のイメージがあると思います。「もう逢えないかもしれない」や「Mystical Composer」など、シンセを多用した80’sサウンドがこの上なく堪能できます。
▶ このアルバムが好きなら⑮へ
【必聴アルバム ★☆☆ 5枚】
まだ、星1です。最初の5枚で5通りの方向性を示したので、それを参考にこちらもぜひ網羅してみてください。
⑥『EACH TIME』/ 大滝詠一 (1984)

ロンバケが好みに合う人は、ロンバケの兄弟的な関係のアルバム、大滝詠一の『EACH TIME』を聴くといいです。サウンドもコンセプトも、ロンバケの続きのようなアルバム。リゾート感と孤独が共存している、夏に静かに聴きたいアルバムです。ロンバケと同じく、奏者が一斉に音を鳴らして録音する「ウォール・オブ・サウンド」の音像システムを採用しています。
▶ このアルバムが好きなら⑯へ
⑦『Timely!!』 / 杏里 (1983)

「WINDY SUMMER」や「Remember Summer Days」など、夏や海をテーマにした楽曲に溢れた、シティポップの入門にもってこいの名作。「CAT’S EYE」(ニューテイク版)や「悲しみがとまらない」など、有名曲もたくさん収録されています。角松敏生によるプロデュースの光る超名盤。海沿いのドライブに流したいアルバムですね。
▶ このアルバムが好きなら⑪へ
⑧ 『SONGS』 / シュガー・ベイブ (1975)

70年代ポップスの最高傑作として、大貫妙子『SUNSHOWER』と同じく押さえておくべきなのが、シティポップの元祖アルバムとして位置づけられているシュガー・ベイブの『SONGS』。山下達郎や大貫妙子などが所属したスーパーグループの唯一作。日本のポップスは、ここから始まったと言っても過言ではないです。新しくも懐かしくも感じる完成度に優れた名盤。
▶ このアルバムが好きなら⑫・⑬へ
⑨『トロピカル・ダンディー』 / 細野晴臣 (1975)

70年代末に始動したYMO(Yellow Magic Orchestra)のコンセプトに直結する、源流のアルバムとして、巨大な意義を持つ通称”トロピカル3部作”における第一作目。シンセのアプローチやコンセプト”エキゾチカ”など、全てにおいて新しかった作品。シティポップとしての聴きやすさには欠けますが、邦楽の最重要作として挙げておきます。
▶ このアルバムが好きなら⑫・⑬へ
⑩『VARIETY』 / 竹内まりや (1984)

杏里と竹内まりやは、シティポップの歌姫としてどっちも非常に知名度が高く、かつプロデュース曲も自作曲もどっちも歌うという点でも共通しています。
とにかく本作は、シティポップリバイバルの火付け役、「プラスティック・ラブ」の収録があるという点だけでも物凄く歴史的意義のある作品です。もちろん、どれも夫の山下達郎による編曲。意外にも他の曲は、クラシカルなロック的なアプローチのものが多いです。
▶ このアルバムが好きなら⑭へ
【入門アルバム ★★☆ 5枚】
⑪『MELODIES』 / 山下達郎 (1983)

『FOR YOU』や『RIDE ON TIME』、初期の『GO AHEAD!』や『MOONGLOW』など、山下達郎には名盤が多くて選出に困りますが、入門編としては83年作の『MELODIES』がかなり適していると感じます。「クリスマス・イブ」をはじめ、「悲しみのJODY」や「高気圧ガール」などの名曲、イカしたナンバー「メリー・ゴー・ラウンド」など、かなり聴きやすいうえ才能を最高潮にした山下達郎の本気のサウンドを堪能することができます。入門アルバムとして本当に良いです。
▶ このアルバムが好きなら⑰へ
⑫『BAND WAGON』 / 鈴木茂 (1975)

ギタリストの教科書。大滝詠一や細野晴臣と同じくはっぴいえんど出身なので、ニューミュージックおよび邦楽ロックスの草創期を支えた70’sサウンドが楽しめます。カッティングやスライドギターなど、最上級の技巧と世界水準のグルーヴを吸収できる75年の名作です。作詞は同じく元はっぴいえんどの松本隆。
▶ このアルバムが好きなら⑱へ
⑬『COBALT HOUR』 / 荒井由実 (1975)

ユーミンの中で最も都会的で洗練された作品が、サードアルバムの本作。ティン・パン・アレーやシュガー・ベイブ、ハイ・ファイ・セットなど錚々たるメンツによる演奏やコーラスが見もので、70年代ポップスの金字塔としてユーミンの大きな転換期を輝かせました。「ルージュの伝言」や「卒業写真」、「雨のステイション」など。
▶ このアルバムが好きなら⑱へ
⑭『LOVE TRIP』 / 間宮貴子 (1982)

唯一作にして、近年ではシティポップを代表する一枚として脚光を浴びました。夜がテーマのものが多く、溶けるようなまどろむ楽曲が本作を構成しています。シティポップを聴く、といえばこのようなアルバムが最適かもしれません。あまりにも名盤です。来生たかお、椎名和夫、難波弘之、星勝、作詞には三浦徳子や来生えつこなど、地味にエグいメンツがこの作品を支えています。「LOVE TRIP」や「真夜中のジョーク」など。
▶ このアルバムが好きなら⑲・⑳へ
⑮『AQUA CITY』 / 杉山清貴&オメガトライブ (1983)

シンセ型のシティポップといえば、杉山清貴&オメガトライブのさまざまな楽曲を想起する人も多いでしょう。プロデューサーは菊池桃子と同じく林哲司。「SUMMER SUSPICION」をはじめ、シンセが主役のキラキラしたナンバーが多いです。ジャケもあいまり、まさにシティポップ!というような都会サウンドが聴きたければ、ぜひ手に取ってみてください。
▶ このアルバムが好きなら他にも
◎ 『OCEAN SIDE』 / 菊池桃子 (1984)
◎ 『Navigator』 / 1986 OMEGA TRIBE (1986)
◎ 『CATCH THE NITE』 / 中山美穂 (1988)
など
【入門アルバム ★★★ 5枚】
⑯『SOMEDAY』 / 佐野元春 (1982)

邦楽ポップスというより、歌謡的なシティポップが好きな人は、佐野元春の『SOMEDAY』を聴くといいと思います。アメリカンポップスやクラシックロックからの影響を感じるという点では、大滝詠一作品に近い耳で聴くことができます。邦楽史に残る名曲、「SOMEDAY」など収録。80’s歌謡の入門アルバムとしても最適な一枚だと思います。
▶ このアルバムが好きなら他にも
◎ 『NIAGARA TRIANGLE vol.2』 / NIAGARA TRIANGLE(佐野元春, 杉真理&大滝詠一) (1983)
◎ 『STARGAZER』 / 杉真理 (1983)
など
⑰『FIRST LIGHT』 / 松下誠 (1981)

和製AORの最高峰。AB’Sのギタリストでもある松下誠によるソロアルバムで、シティポップ界隈ではよく知られる名盤です。とにかく完成度が凄まじく高く、チルでアダルトで、アーバンなムードが体中に沁みわたります。名曲「FIRST LIGHT」「This Is All I Have For You」など。
▶ このアルバムが好きなら他にも
◎ 『BIG WAVE』 / 山下達郎 (1984)
◎ 『ON THE CITY SHORE』 / 角松敏生 (1983)
◎ 『GOODIES』 / EPO (1980)
など
⑱『Char』 / Char (1977)

シティポップのロックの部分が好きな人は、こちらのアルバムをぜひ。70年代邦楽の中でも異色の輝きを放つ、日本イチのギタリストCharのファーストアルバム。シティポップ兼邦楽ロックの名盤です。名曲「SMOKY」や「Shinin’ You, Shinin’ Day」など。『Char』にハマったら、ピンク・クラウド『KUTKLOUD』や高中正義『Seychelles』、さらにはサディスティック・ミカ・バンドなどもおすすめできます。
▶ このアルバムが好きなら他にも
◎ 『MIGNONNE』 / 大貫妙子 (1978)
◎ 『アワー・コネクション』 / いしだあゆみ&ティン・パン・アレイ・ファミリー (1977)
◎ 『Heart To Heart』 / ラジ (1977)
など
※1975年および1977年の作品は、かなり間違いないです!見ての通り豊作ですので
⑲『POCKET PARK』 / 松原みき (1980)

「真夜中のドア〜stay with me」の収録を含む、シティポップの象徴的な名盤。個人的にはそこまで聴き返すアルバムではないですが、聴きやすいので入門盤としてはとても適していると思います。ディスコっぽい楽曲が多い印象があります。それにしても、林哲司って本当に偉大ですね。「真夜中のドア」の作曲編曲は林哲司によるものです。
⑳『midnight cruisin’』 / 濱田金吾 (1982)

近年更なる評価を上げている、シティポップの元隠れ名盤。シティポップの夜の領域を代表するアルバムの一つです。その名の通り、深夜に聴きたい楽曲に溢れている名作です。超名曲「街のドルフィン」をはじめ、「midnight cruisin’」や「抱かれに来た女」など、本当に良い曲が多いです。シティポップといえばこれだよな、って感じの最高にチルなサウンド。
▶ このアルバム(⑲・⑳)が好きなら他にも
◎ 『Heaven Beach』 / 杏里 (1982)
◎ 『2時までのシンデレラ -FRIDAY MAGIC-』 / 中原めいこ (1982)
など
以上です。シティポップに関する記事は以前よりたくさん公開しておりますので、そちらのほうもぜひ宜しくお願いしますm(_ _)m
本日もご愛読ありがとうございました!それではまた(╹◡╹)





コメント